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    2009

06.02

狭間に・・・9

狭間に・・・1から読む



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 立ちあがって、彼が、電話の所へ行ったのが分かった。受話器を取り、電話機に向かって、オーダーを告げる。それが意味している事を、私は、知って、仰天した。どこかで高をくくっていたのかもしれない。そこまではしないだろうと思っていたのかもしれない。それは、もしかして咎められたりするんじゃないだろうか・・と、いう予感が、彼は、そこまでしないだろうという予想に結びついていた。
 冷や汗が、どっと噴き出して、私は、逃れようと腕を引っ張った。縄がきしむギシギシいう音と、椅子が鳴る音が、部屋に充満する。黙って、抵抗する私を、彼は、止めなかった。椅子に戻ってきて座り、私が、必死に、縄から腕を抜こうとするのを、ただ、黙って見つめた。

 ああ、どうしよう。来ちゃう。もう、来ちゃう。そしたら、見られてしまう。私が椅子に縛りつけられているところを。こんな場所でなにをしているのかと思われる。いや、何をしているのかなんて見れば分かりきっている。ぎしぎしぎしぎし・・・。どうやっても、身体は自由にならなかった。

「やだ。ほどいて、見せるのは嫌。」

「うん。」

 彼の手が、また、お尻の上に乗せられた。もう、薄いスカート一枚しか覆うもののないお尻の上に、再び彼のぬくもりが広がる。それから彼の手がスカートの下へ潜り込んできて、広げられた足の間を撫で上げた。

「ひぃやっ!」

 口を閉じる暇もなく、私は叫んでいた。不意打ちに走った快感に、猫のように身体を丸めて、それを耐えた。それからじわじわと、這いまわる手が与える物を歯を喰いしばってやりすごそうとした。さっきよりも、強い快感が、身体の中から、その手の動きに答えようと広がって来る。この状況で。こんなに焦っているのに。

 彼が、もう一度スカートをめくりあげた。

「いやああああああ・・・・!」

 さらされた尻に、脚の間に、空調の風が吹きつけて来る。

「や・・・。お願い。それは、いや。スカートを降ろして。お願い。いや・・」

「うん」

 彼は、まったく頓着せず、下着をつけていた時の行為をもう一度繰り返し始めた。だが、あの時に肌をガードしていてくれた布地はもうない。直に触れてくる繊細な指の動きが、私の身体に嵐を呼び覚ます。あまりの気持ちよさに、私は、ただ、身体を固くしているしかなかった。

 ガチャと、ドアが開く。私は、ギュッと目を閉じた。目を瞑っていれば、起きた事を無かった事にできるかのように。石のように硬くなって、何も感じないで、何も見ないで、何も知らないふりをしようとした。

「お飲み物をお持ちしました。」



続く

Category: 物語
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