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    2010

12.27

ピンクのクラゲ









 私は、感じにくい人で、その思い込みは割と根深い。よくなるためにはSMっぽいシチエーションが必要で、たとえ縄一本でも、ちょっとひっぱたくでも、それっぽい導入があるのとないのでは全然違う。ノーマルなセックスだとそれはそれは長い時間をかけてもらわないとならず、めんどくさいことこの上ないのである。

 けれど、それは、ほんとに何の下心もなく、ただ眠ろうとして相手の腕の中にもぐりこんだ時に起こった。下腹部に細い羊羹のような形のものが現れて、それが確かに明らかな性的興奮を喚起したのだ。
 私は、びっくりして相手の身体にしがみついた。これがあると眠れないじゃないか。何が始まって何が起きてるんだろう。
 私を抱きしめた彼は、うろたえて半泣きの私をなだめながら
「大丈夫、大丈夫、角砂糖のように、だんだん箸から崩れて行って、なくなるから・・・。」と言う。
 熱くなって、うごめき始めた身体の芯がそんな事で宥められるはずが無くって、私は、置いて行かれたら大変とますます相手の身体にしがみつく。
 背中を撫でてもらいながら、耳を澄ますようにしているとその熱い放射熱で身体の中に切なくうごめいく物を広げようとしていた羊羹は、確かに端の方からほろほろと崩れ出した。

 一つ一つが小さな塊になって溶けてなくなって・・・行けばよかったのだけど・・・。そうはならずに、そのほろほろは無数のぴょんぴょんと跳ねる三本脚の透き通ったピンクのクラゲになって身体の中を飛び回り始めたのだ。

 あ、それで、思い出したけれど、最初に身体の中に入ってきた羊羹は水色をしていた。これは、何度思い返してもそのイメージなので、絶対に水色だの、ピンクだの、クラゲだのは、おかしいと言う意見は却下なのである。
 私はそのクラゲがピョンピョン跳ねるのをやめて、身体の隅っこに落ち着くまで、ヒイヒイ、言いながら、相手の身体にしがみついていた。

 このクラゲがどうなったかと言うと、しばらく私の身体の中に住んでいた。今は落ち着いていて、ほとんど動かないけれど、何かの弾みに、泡をぽこぽこぽこと吹いたり、ゆらゆらと泳ぎだして身体の中のあちこちにぶつかったりするのである。
 こんな事態は私にとっては初めてなのだ。これが何か知りたいものである。もしかしたら・・・と、思う事がある。もしかしたら、これは始まりで、私の身体は変わって行こうとしてるのではないのだろうか。

 今年一年で、私の感覚には大きな変化が起きた。これもその一つで、いつか、懐かしく思い出す転機なのではないだろうか。今は、まだ何も分からないけれど、クラゲがいなくなってしまわないで、私に何かを教えてくれればいいのにと願っている。

 来年は、もっと新しい。もっと違う私に出会いたい。今までの思い込みやずっと私を悩ませていた枷を捨てて。これが私の転機になりますように。

 そして皆様にも、今年以上の幸せと、喜びが訪れますように。よいお年をお迎えくださいませ。




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Category: リアルライフ
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